2018年5月12日土曜日

テキサスの旅ーステーキを求めて三千里?ーパート1

ポートランドでは見たことのない亀に遭遇。

約ふた月前、テキサス 州に行く機会があった。デビ男のコンサートがいくつか入っていたためだ。同じ週に蘭は学校が春休みで、蘭と蘭ママはオレゴン州の東側にあるベンド市でバケーションへ。今回は初めて3人だけの旅となった。

皆さんはテキサスといえば何を思い浮かべるだろう?カウボーイ?去年までダルビッシュ選手が所属していたレンジャーズ?

私はあまりテキサスにこれといったイメージがわかず、特に「これがしたい!」というものはなかったのだが、日本人の友人に「美味しいステーキ食べてきてね!」と言われて、急にこの旅が楽しみになってきた。

アメリカのお肉はしわい−と言うのは方言か😅−固くて噛み切るのに何回も噛んで最後はごっくんと飲み込むイメージがある。多分テキサスのお肉もそうなのだろうが、それでも本場のテキサス牛というやつを一度食べてみたい!

テキサスで最初に訪れたのはダラス市。ケネディ大統領が暗殺されたことで有名。ダラスではデビ男の友達のうちに泊めてもらったのだが、ゲストルームがなくさんある豪邸だった。

その日は到着が夜10時を過ぎたので、晩御飯はメキシカンのファストフード店Taco Cabanaでブリトーを買った。テキサスはメキシコと隣り合わせというだけあって、メキシコ人の人口も多く、本場のメキシカンフードが食べられる。ファストフードといってもさすがに美味しかった!

翌朝起きて、デビ男はラジオの仕事が入っていたので、一人で出かけて行った。私はポーと一緒に近くを散策。3月だけど、テキサスはすでに蒸し暑い。最寄りのスターバックスを目指して歩いたのだが、50分かかって、汗だくになってしまった。ババシャツを着てくるんじゃなかった💦豪邸だらけの閑静な住宅街を歩いたのだが、50分間ですれ違った人は一人。みんな仕事にいって留守なのだろうか。ポートランドでは平日であろうが週末であろうがこんなに長い時間誰にもすれ違わないとはありえない。

朝食を済ませた後は、近くで見つけた公園に立ち寄った。




日差しの強いテキサスならではなのだろう、日よけカバーがしてあったのが助かった。ポーが目をこすり始めたので滞在しているうちに戻ることに。帰りの道中も全く誰ともすれ違わなかった。そしてすべての家でブラインドが閉めてあるのも気になった。テキサスはこうして、家の中が常に快適なようにエアコンを効かせて、強い日差しが入らないようにブラインドを閉めたままにするのが普通だそうだ。

うちに戻ると、家主のジョンさんがキッチンにいた。ダラスのことを色々教えてもらったついでに、美味しいステーキが食べられるレストランが近くにあるか聞いてみた。するとジョンさんは長年食事制限をしていてステーキのことはわからないと。奥さんのリズさんも、肉も乳製品も食べないビーガンでステーキとは無縁だそうだ。代わりに、新しいラーメン屋がオープンしてとても評判が良いとを勧められた😅しかも名前が「ラーメン博多」というからこれは行かないわけにはいかない。ということでその日の晩ご飯はラーメンになった🍜ステーキに特に興味のないデビ男は嬉しそうだった。





ここのラーメン、予想よりも美味しかった。シェフが受け取った「インターナショナルラーメンスクール」の修了証が壁に飾ってあるのを発見。横浜にそんな学校があることも私は知らなかった。ポートランドでも今ラーメン屋がどんどんオープンしている。この「ラーメン博多」のように、シェフが日本人じゃなくても美味しいところはたくさん。みんなこのラーメンスクールで修行したんだろうか。

翌日はデビ男のコンサート。時間がかなり遅くなるらしいので、私とポーは留守番することにした。徒歩で行けるレストランが周辺にないので、その夜はジョンさんが気を遣って手料理を振舞ってくれた。とても美味しかった。

ということで再びステーキはお預け。明日はウェイコ市へ出発だ。いよいよステーキ屋さんに巡り会えるかな?

続きはパート2で!

2018年5月8日火曜日

初めてのおもちゃ屋さん



カリフォルニアの旅行中に入ったドラッグストアでポツンと一つだけ置いてあったこのフォルクスワーゲンバス。旅行中に一つおもちゃがあるといいかもと思って買ったらこれがポーの中で大ヒット。今ではポーにとって片時も放すことのできない存在となった。ちょっと悲しいことがあってもこのバスを手に取ればすぐに笑顔に戻れる、そのくらい大きな心のよりどころだ。

これまでコンクリートの地面に何度も投げられ、一度は近所のお兄ちゃんに誤って自転車で轢かれて、それでも壊れずに生き残ってきたこのワーゲンバス。5ドル足らずだったけど、作りは意外と頑丈なようだ。

あまりに好きすぎて、ポーは寝る時も手に握ったまま寝たがるのだが、隣で寝かせつけようとしている私は「ガチャガチャ」という音にイラっとするので、「バスと一緒に寝られないんだよ」と言い聞かせなければならない。すんなり手放してくれる時と、泣かれる時と日によって違う。

朝起きてすぐに発する言葉は"Bus!"

そこに数日前から新たな言葉が加わった。

"Fire Truck!"

ポーにとって初めての2語を組み合わせた言葉だ。soccor ballとかsun hatとか、アメリカではこの「2語を組み合わせて言える」というのが赤ちゃんの成長の目安の一つとして言われている。ポーの2語といえば「パパ バス」とか「おっぱい いっぱい」とか2語言葉のカテゴリーに入れてよいのか怪しいものばかりだったのだが、この"Fire Truck"なら自信を持って2語言葉と呼べそうだ。

それがちょっと嬉しかった私は、最近このワーゲンバスと似たようなサイズの消防車のおもちゃを買ってあげたくてしかたなくなった。

それで先日の土曜日、蘭の習い事が終わるのを待っている間に、スーパーのおもちゃコーナーを物色。救急車やスクールバスはあったのだが残念ながら消防車はなかった。もう少し足を伸ばして、おもちゃ屋さんへ行くことにした。

ポーはベビーカーに乗って、手にはいつものようにワーゲンバスを握っている。そろそろお昼寝の時間が近づいていてとても眠たそう。ポーにとっては初めてのおもちゃ屋さんだから反応が気になったが、中に入ってもぼーっとしたままで、よりどりみどりのおもちゃにも全く興味を示さない。これが3、4歳になるとそうはいかないんだろうなぁ。

お店の人におもちゃの車コーナーの場所を聞いて行くと、種類が思ったよりずっと少なく、ここでも消防車はなかった。

でも代わりに、ポーがお気に入りのトラックの本の中に出てくる郵便配達のトラックと、引越しトラックを見つけた。ポーに「どっちがいい?」と両方を見せたら、眠たそうな目が急に大きく開いて二つのトラックをガッと手に取った。その瞬間、ポーは今まで握っていたワーゲンのバスが手から落ちたのに気がついた。

「うわー!!!!」

と大声で泣き出した。バスを手から離したことがよっぽど悲しかったのだろう。私はすぐに売り物のトラックをポーの手から取ってバスを手に戻した。すると今度はそのトラックを取られたことで

「うわー!!!!」

とさらに大声で泣き出した。

これは私はどうすればいいのだろう。買わずにお店を出るのがいいのだろうか。

そういえば先週もプレイグループのメンバーのパパがある記事をシェアしてくれて、そこには「子供に与えるおもちゃは少ない方がよい」と書いてあったのを思い出した。おもちゃをたくさん与えられた子供のグループと、少ししか与えられていない子供のグループの集中力を比べたら、後者の方の集中力がずっと高かったという内容だった。

しかも本来は消防車を買いに来たのであって、なかったからと他のトラックを買うのは無駄遣いだ。

明らかに買わないべきだ。そうだ、そうだ。

と、思ったその次の瞬間に、私はレジで支払いをしていた。二つともお買い上げ〜😳我ながら意志が弱い。だってあんなに泣いてて可哀想だったんだもん!

お店を出て、ベビーカーの中のポーにトラックを渡した後も、バスと新しいトラック達の間で、ポーの感情の波が押し寄せるのがわかった。3つ全部手に持ちたいけど、手は2つしかない。一つはママが持っておいてあげるよ、といってもそれも嫌。二つ手に持って3つ目をお膝に置くのも嫌。

そうこうしている間にポーは眠りに落ちてしまった。眠い時は感情の波がより高波でやってくるから、ちょっと悪いことしちゃったな。

お昼寝の後はポーも落ち着いて、この3つのおもちゃでとても楽しく遊んでいた。結局私の衝動買いをポーに押し付けたようなものだな。だって、新しいトラックがなくても十分ハッピーだったから。大切に使っておくれよ、バスもトラックも。