2018年4月25日水曜日

ツアー開始はドラマだらけ

ついにこの日がやってきてしまった。

デビ男のヨーロッパ出発。 前回の大きなツアーから4ヶ月以上ほぼうちにいたデビ男。うちで仕事しているとはいえ、次のツアーのオーガナイズや、作曲や練習など、時間的にフレキシブルなので、ポーにとってはだいたい親が両方うちにいて、少なくともどちらかが遊び相手になってくれるという、VIP(Very Important Person)ならぬVIB(Very Important Baby)待遇の4ヶ月だったわけだ。

それも本日をもっておしまい💀これから7月のデビ男帰宅までは庶民待遇に格下げだ⬇️

3人で空港に着くと、チェックインの後ランチを一緒に食べて、デビ男がセキュリティに向かわなければならない時間まで少し余裕があったので、ポーはパパに肩車をしてもらって一緒に遊んでいた。

私はトイレに行ったときに、出発を待つ飛行機が何機も並ぶ景色が窓越しによく見える穴場スポットを偶然見つけた。「いいスポットがあるよ!」とデビ男とポーを連れてきた。案の定、ポーは窓にかじりついて飛行機や他の車両が動く様子を見始めた。周りには人がいなくて、授乳にも最適な場所だ。しかもここは空港の両サイドのターミナル間をつなぐ通路の目の前にあり、セキュリティを通過した人がターミナル間を歩いて移動している姿も見える。


「じゃ、セキュリティの列が短くてすぐに通過できたら、ここに戻って来るのでまた窓越しに会おう」

と言って、デビ男とお別れした。ポーも「バイ」と言った。

と、事件はここから。

飛行機を見ながらポーが目をこすっているので、こりゃ帰りの車の中で寝るなぁ、と考えた私は、オムツ替えをしなくちゃと思いついた。でも、飛行機を見ていたいポーが嫌がったので、この場で立たせたままでささっと替えることに。これが失敗だった。ちょっと雑に服を脱がせていると、ポーがバランスを崩して前につんのめってしまった。

ゴンと音がすると同時に「ぎゃー!!」と大声でポーが泣き出した。顔を見ると口から血を流している。しかも鼻からも血が出てきた。顔を打ってしまったらしい。

どうしよう、止血しなくちゃ。おしりふきを使って止血しようとするが、一枚では無理で、2枚目3枚目も血で真っ赤になってしまった。

パッと顔を上げると、デビ男が笑顔で手を振りながら窓の向こう側から近づいてきた。

ゲっ!こんな日に限って、セキュリティがびっくりするほどスムーズだったようだ。

近づいてやっと、ポーの流血事態に気づいたようで、デビ男の表情が変わった。防音の窓だからかお互いの声は全く聞こえないので、私は手振り身振りで何が起こったのか説明した。

血が止まってので授乳を始めると、ポーはすぐに眠りに落ちてしまった。

その姿を見ていたデビ男が窓ごしからテキストメッセージを送ってきた。

「もう搭乗時間だから行くね。」

可哀想なデビ男。血まみれになった息子が目の前にいるのに、抱きしめることができない。

私もちょっと途方に暮れて、立ち上がる気力が起きないので、ポーが起きるまでは空港に居残ることにした。

はー。やっぱり面倒臭がるとろくな事ないな。ポーに可哀想なことをしてしまった。

腕の中でスヤスヤ寝ているポーの顔を見ると、上唇がかなり腫れている。口の中を切ってしまったようだ。

20分くらいして、またデビ男が窓越しに登場したのでびっくりした。飛行機の出発が遅れているようだ。

結局、窓を間に挟んで、デビ男と1時間近く一緒にいた。声は聞こえないけど。



デビ男の飛行機が今度こそ出発するというので、またサヨナラを言って間もなく、ポーが目を覚ました。

お昼寝のおかげで機嫌はすっかりいいのだが、上唇は痛々しい。1時間前よりも更に腫れた気がする。本人も違和感があるようで、口を一生懸命すぼめている。

予定外に空港に長居をしたので、蘭の学校に空港から直行することにした。蘭の学校の横には滑り台などの遊具があるので、早めに着いた時はポーはそこで遊んで時間を潰すことができる。

蘭もポーの顔を見るとびっくしていた。「どうしたの〜?」

うちに帰ると、デビ男からテキストメッセージが入っていて、「今日はサンフランシスコに滞在する」とのこと。え?アムステルダム行きはどうなった?実は、ポートランドで乗った飛行機が搭乗後も更に出発が遅れて、結局サンフランシスコで乗る予定だったアムステルダム行きの乗り継ぎ便に乗れなかったらしい。

というわけでトラブル続きの1日だった。ちょっと幸先は悪かったけど、どうかツアーが成功しますように!そしてポーの怪我が1日も早く治りますように!




1 件のコメント:

Snow さんのコメント...

あの写真にはそんなドラマチックな出来事がてんこもりだったとは。
でも、元気になってくれてよかったね👍