2017年11月29日水曜日

カナダ珍道中DAY5

いよいよ念願のビクトリアにやってきた。何度訪れても美しい街。夏が一番きれいらしいけど、クリスマスの時期もライトアップがあるので素敵。

前日、チャイナタウンのすぐそばにあるスワンズというホテルに着いた時はとても感動した。バンクーバーの殺風景なアパートから一転、ヨーロピアンスタイルの素敵なスイートルーム。柔らかい絨毯の部屋に小さな可愛らしいキッチンとリビング。リビングには心地よいソファと暖炉(実際は電気ヒーターだけど見かけは本物の暖炉のよう)、バスルームも素敵。2階にベッドルームが二つあって、私たち家族が一部屋、もう一部屋をクレアとミシェルが使った。サムは同じホテルに部屋がなかったので、そこから歩いて1、2分のところの別のホテルに部屋を予約したらしい。

ここに3晩泊まれるなんて嬉しいねー!と蘭と大盛り上がり。バンクーバーと順序が逆じゃなくて本当によかった。

ビクトリアでは何をしよう。デビ男のコンサートが一つ入っているが、それ以外の予定は何もなし。行動派のクレアはホテルのフロントでもらったガイドブックを吟味している。

「私、ホエールウォッチングがしたい!」

クレアが言った。「蘭、あなた私と一緒に来なさい、お金は私が出すから。」

蘭はちょっと困った顔をしている。去年の蘭なら「私も行きたーい!!!」と言ったと思うのだが、さすがお年頃のお姉さん。

「うーん、私はいい。」

デビ男はホエールウォッチングはしたことあるし、一人150ドルもするから無理と言うし、私は船が怖い。

「明日まで考えといて。」

とクレアは言った。

今日もあいにくの雨。クレアはその辺の散策と、クリスマスショッピングをすると言って一人で出かけた。ミシェルは体調を崩して、何も食べずに部屋で横になっていた。ハウスゲスト到着後ずっとホスト役で忙しいデビ男は仕事のメールがたまりまくっているようで、パソコンに向かいたいそう。ということで私と蘭とポーは、市バスに乗って冒険することにした。

ポーはバスが大好き。とにかくバスを見ると興奮して手を振る。目の前に停まれば乗ろうとする。ビクトリアのバスはどんな感じかな。

市役所にバス停があるというのでそこまで歩いて向かう。チャイナタウンの中を通り抜けると、その歴史が少し垣間見えた。1858年に金山が見つかったのを機に、ビクトリアにカリフォルニアと中国本土からの移民が急増したそうだ。アメリカと全く同じだが、カナダでも鉄道建設のために中国系移民たちは過酷な労働に携わったが、その後1885年に中国系移民排斥法が成立した。2014年のあるブリティッシュコロンビア群は正式に謝罪し、その謝罪文が彫られた石碑が、ビクトリア市役所のそばの広場にあった。


市役所のある大通りに出るとすぐにわかったのだが、ビクトリアには2階建て(double-decker bus)の市バスがある。もちろん普通の1階建てバスもあるが、特に目的地がない私たちは、普通のバスを幾つか見送って、敢えて2階建バスに乗った。
ビクトリアの街をバスの2階から見物。あいにくの雨だが、高い場所から街が見下ろせるのは気分がいい。観光用の赤い2階建バスに乗れば(一人50ドル)、市内の観光地をガイド付きで回れるのだが、我が家は市バスで😅最初ははしゃいでいたポーもしばらくすると眠くなってしまったので、バスを降りて、今度は道路の反対側から同じ路線のバスに乗った。ポーのお昼寝のためにホテルに戻ることにした。

ポーが寝た後は、今度は蘭と二人でSilk Roadという素敵なお茶屋さんに行った。すべてのお茶がオーガニックらしく、とにかく種類が豊富で迷ってしまう。幾つかお茶を試飲させてもらって、蘭が一番気に入ったのを買って帰ってホテルで飲むことにした。

あまり観光はできなかったけど、暖炉の前でリラックスしながら、美味しいお茶をいただく贅沢な時間。

さて、蘭はホエールウォッチングに明日行くんだろうか。



2017年11月28日火曜日

カナダ珍道中DAY4

朝起きると、昨日体調を崩していたクレアはすでに元気になっていた。ビクトリアへの出発までの予定を聞かれたので、例のショッピングモールへ戻ることを話したら、その蘭が買いたいと言っている私とお揃いのスウェットシャツを、ぜひ彼女からのクリスマスプレゼントにしたいと言う。蘭はこちらから何か買ってあげると言っても遠慮して何もいらないと言いそうだから、内緒で買いたいとのこと。確かにそれは当たっているかも。

今日もあいにくの雨。チェックアウトの時間は11時。先に荷物をまとめて3人でまたモールへ向かった。

ほぼ開店同時に行ったのもあってモールが閑散としている。Forever 21のお店に入ると、蘭は一目散に消えていった。今日は彼女の気合がちょっと違う。昨日何も買わなかったのがよっぽど消化不良だったのだろう。蘭は例のスウェットシャツの場所を知らないので、私はそそくさとクレアをその陳列棚に連れて行った。やはり黄色が一枚残っていて、Mサイズだった。

広げてみるとやっぱり蘭には大き過ぎるのが一目瞭然だった。クレアは「大きいだろうけど、蘭がこのデザインが好きなんだからこれを買うわ。もしあの子が着ないといったらあなたが着ればいいんだし。」と言ってレジに向かった。クレアはパッと決断してパッと行動する人だ。

念のためレジの人にSサイズがないか聞いてみた。コンビューターで在庫を検索してもらうと、Sサイズが一枚残っているはずだという。この広い店内のどこかに紛れてしまっているらしい。

この店員さんはとても親切で、お客も少ないのもあってかずいぶん熱心に探してくれた。私も一緒に探したが、どうしても見つからない。

クレアはもう諦めようと言ってレジで支払いを済ませた。ちょっとぶかぶかだけど、蘭が気に入ってくれるといいねと二人で話しながら店内をうろうろしていた時、あれ???

あのスウェットシャツ!

私が昨日買ったのと全く同じグレーのスウェットシャツを、マネキンが着ているではないか!

「すみません!」

そばにいたお店の人に声をかけて、サイズを確認してもらった。

「Sサイズです。」

クレアと私は目を合わせた。やったー!!!蘭も元々グレーの方が欲しそうだったから、完璧だ。

と、二人で騒いでいるとひょっこり、蘭が現れた。

「どうしたの?」

そこで、私たちはもう秘密にすることもないかなと一部始終を説明した。すると蘭が

「黄色のSサイズが見つからなかったのには訳があるよ。ほら。」

なんと蘭が黄色のSサイズのスウェットを手にしていた。なーんだ、ないはずだ。お店の人も

「これで謎が解けた。」

と言って笑った。

蘭はお店に入ってすぐにそれが見つかったので試着したが、色が微妙で買うかどうか迷っていたそう。

グレーのSサイズが見つかって、蘭も嬉しそうだが、クレアにそれを買わせるのには躊躇しているようだった。

「もうお金を払ったから、ダメと言っても遅いよ。」

そうクレアが言うと「ありがとう」と言って蘭がクレアにハグした。クレアもすごく嬉しそうだった。

黄色のMサイズとグレーのSサイズを交換してもらって一件落着!蘭は他にも、見るだけでお腹が冷えそうな裾がかなり短いシャツを2枚ほど自分のお小遣いで買った。学校のダンスクラスで着るそうだ。今日は収穫ありだったので本人も満足げ。

さて、今回の旅行の一番楽しみにしているビクトリアにいざ出発だ!



2017年11月27日月曜日

カナダ珍道中DAY3

バンクーバーに到着した前夜から泊まったのは、ホテルというよりは2ベッドルームのアパート。私たち家族と、クレア、ミシェルが同じユニット、サムは自分自身の部屋を予約した。

ナビで目的地に着いた時にとてもモダンで新しい建物があったので、一瞬そこに泊まるのかと思って、蘭と一緒に「わぁ!」と喜んだら、私たちが泊まるのはそのすぐ隣のかなり古〜い建物で「がくっ」。部屋の中は最近補修したのだろう、床や壁は綺麗だった。キッチンもあるので、もし料理をしたければできる。ここに泊まるのはふた晩の予定だ。

この日の朝はあいにくひどい雨。みんなで雨の中を歩いて出かけて、カフェで簡単な朝食を取った。宿泊先にはキッチンがあるし、外食が続いているので、何か食材を買おうという話になったが、スーパーマーケットのようなものは全く見当たらない。

カフェの人に聞くとスーパーマーケットが近くにあるというので向かった。入ってみると、そこはショッピングモールだった。ショッピングモールの中にスーパーマーケットが入っているようだ。そのショッピングモールがやたらデカく、とりあえずポートランドでは見たことのないメガサイズでびっくりした。

やっとモール内のスーパーマーケットにたどり着くと、そのマーケットも相当デカい。デビ男は、私たちが買い物をしている間、ポーとエスカレーターに乗って遊んでいることにした。ポーの中で今、エスカレーターに乗るのがブームなのだ。ミシェルもそのお店に入る気になれないようで、その辺に座って彼女の「宿題」である英語での作詞をするという。

ということで、クレアとサムと蘭と私でお店に入ったのだが、とにかく一旦はぐれたらもう2度と会えないくらいにデカい。クレアがそれぞれ買い物して入り口のところで会おうと提案した。

蘭と色々と見て回ったが、お店のデカさだけでなく、商品一つ一つのサイズもアメリカ顔負けの物が多いことに気がついた。例えばマーガリンはティッシュペーパーの箱くらいの容器で売られている。業務用の人が買うのだろうか。牛乳もそれはそれは種類がたくさんあり、乳製品セクションに牛乳があるというよりは、牛乳セクション、チーズセクション、ヨーグルトセクションと分けられていた。

まさかカナダでアメリカンサイズを凌ぐスーパーマーケットに出会うとは思わなかった。その一方で野菜や果物はあまり新鮮ではなく、オーガニックのセクションはほぼ皆無だった。

結局雰囲気に圧倒されただけで買いたいなぁと思うものが見つからず、私と蘭は入り口へ戻った。サムもそのうちやってきて、「オーガニックのチョコレートがなくて残念」と言っている。彼が住むコペンハーゲンではオーガニックのものが普通に揃うそうだ。ポートランドもそうだ。バンクーバーもポートランドと似ていると思っていたのでちょっと意外だった。

クレアがなかなか戻ってこない。デビ男もミシェルもクレアを見ていないという。デビ男はクレアははぐれても一人で行動できる人だから心配いらないというので、それ以上は待たないことにした。その後しばらくしてからデビ男にクレアからメールが届いた。体調が悪くなってホテルに戻ったそうだ。デンマークにここまでのサイズのショッピングモールはないだろうから、体調が悪くなるのも納得できる。サムも一刻も早く屋外へ脱出したそうで、一人で雨の中を散策しに行った。

アメリカ住まいの私たち家族はこの毒々しく光るショッピングモールへの免疫力が強いのか、もうちょっと長く滞在できそうだ😅

というのも今日は蘭が観光ではなくショッピングをしたいと言ったので、デビ男のコンサートの時間まではここで買い物をすることにしたのだ。

モール内をうろうろしたが、アメリカでも見かけるお店が多い。人出もすごく多く、モール内を一周するだけでも1時間はかかってしまった。そのうちお腹が空いたので、ランチ。蘭はForever 21というお店が見たいという。ポートランドにも数件ある、若者向けのショップだ。もうすぐ12歳の蘭、もう子供服のお店は卒業ってことか。しかも自分のお小遣いで服を買いたいというので、蘭が持っていたUSドルと、デビ男が持っていたカナダドルとを交換。

ミシェルはランチ後ホテルに戻っていき、デビ男と私は蘭が店内を見ている間、交代でポーと遊んでいた。ちょうどお店の前にエスカーレーターがあったのでそこを登っては降り、登っては降り。30往復くらいはしたのではないだろうか。

1時間経っても、まだ蘭は出てこない。そのうち、デビ男がコンーサート会場に行く時間が近づいてきたので、私は店内に蘭を探しに行った。

店内もかなり広くしかも1階と2階がある。試着室に行くと蘭がいた。何着か試着しているようだ。お店の外で待っているから買ったらすぐ出てくるように伝えた後、私はお店を出ようとした。そのとき、とってもかわいいスウェットシャツに目が行った。いつもの私なら買い物にすっごく時間がかかり、お店で2時間吟味したのに結局何も買わず家族から失笑されることもあるのだが、今日は違った。このスウェットシャツにビビッときた。お店の人に聞いたらこの色はサイズはLサイズ一枚しか残っていないという。黄色だとMがあると言われたが、グレーの方がよかったのでお買い上げ!日頃、頑張っている自分にご褒美😁

とにかく決めるのが早かった自分に驚いた。迷う時間がないときの方が決断力が増してよいのかも。

やっと蘭がお店から出てきた。

あれ?手ぶら???もしかして何も買わなかったの?!

「欲しいものがなかった。」

マジかー!!!いつもの私と同じパターンだ。デビ男もちょっと呆れ顔。私に「誰の影響だろう?」とニヤニヤしながら耳打ちした 。

ホテルに帰ってから例のスウェットシャツを着てみると、Lなのに全然普通にぴったり😅蘭も試しに着てみたが、当然ぶっかぶか。

「私もこういうのが欲しかったなぁ。」

と蘭がぶつぶつ言っている。

「じゃ、明日また行ってみる?グレーはもうないけど黄色だったらMサイズがあるとお店の人が言っていたよ。」

蘭は黄色でもいいというから、翌日また例のド派手ショッピングモールに戻ることになった。お年頃の蘭ちゃんのためだ、仕方ない。

小柄の蘭にはMサイズでも大き過ぎるだろうなぁ・・・と少し気になりながらその夜は眠りについたのだった。





2017年11月26日日曜日

カナダ珍道中DAY2

今日はいよいよカナダはバンクーバーへ出発だ。

カナダ国境越えは私たち家族にとってはまさしく難関。デビ男は過去に反戦デモで歌ったことによる逮捕歴で移民局から目をつけられている。いつも他の人がスムーズにカナダ入りするのを横目に、私たちは車を移動させられ、降ろされて、別室で待たされる。その間車の中を隈なく物色される。

エベレットのホテルを出発する時間になった。また最初から荷物をバンに詰めなければならない。デビ男はこういうのにすごく慣れているので、彼に全部任せていたのだが、ふと、バンのトランクの底から紐が顔を出しているのに私は気がついた。

「何これ?」

興味本位で引っ張ってみた。

"Oh, my god!!!"

なんと、バンのトランクのそのまた下に大きなスペースが隠れていたのだ。

みんな大歓声!クレアは"You are a hero!!!"といって熱烈なハグとキスをし、ミシェルは私をひょいと抱えてその場をくるくるくるとすごい勢いで回転し始めた。相変わらずすごい飛んでいる。おかげで私は目が回った。

昨日よりもバンがだいぶスッキリした。少なくとも前が見えるようになった。

ルンルンで出発と思いきや、今度はくるくるミシェルのご機嫌が悪い。ポートランドからずっと運転席後ろの席に座っていたクレアが、ミシェルに助手席を譲るように言ったらしい。

ミシェルは助手席に座って綺麗な写真を撮ったり、デビ男からたくさん話を聞いたり、携帯を充電したりしたかったのだ。ミシェルが当然のごとく助手席に今朝も引き続き座ろうとしたのでクレアが「あんた代わりなさいよ」と言った模様。

すねてしまったミシェルは「助手席の方が脚が伸ばせると思っただろうけど実はこっちの方が足元が広いですよーだ。へへーんだ!」

とやはり小学4年生風に言った😅

実は出発前にクレアが私に言ったことがある。

「ミシェルはもういい大人だけど、あの子は何のルールもなく育ってきた。だから一緒にいてよくわかるの。周りの人の立場を考えない。あの子は面白い子で大好きだけど、もっと人生のガイダンスが必要。私は母親じゃないんだからそんなのは余計なお世話なのかもしれないけど。」

と。日頃から親しくしているクレアとミシェル。親しいからこそ、クレアにとってはミシェルの自由気ままな行動が時に目に余るらしく、機会があればそれを正してあげたいと思っているらしい。

確かに、まだ一緒にいて数日だけど、ご飯を作ったり片付けたりを手伝うのを見たことがない。我が家は赤ちゃんがいるのでなかなか予定通りに行動できないのだが、それにもちょっとフラストレーションが溜まっているように見えた。

だから、今回、助手席を譲るようにクレアが言ったのも、クレアが本当に助手席に乗りたかったというよりは、ミシェルに他の人のことも考えることを気づかせたかったからなのかもしれない。

ミシェルはふてくされて黙っているので、その横に座っているサムは後ろにいる私に話しかけてきた。

「さっきユーチューブで、ファミコンにこだわり続ける人の動画を見ていたんだ。」

と彼は語り始めた。その動画の人は最新のゲームが嫌いで、ファミコンがとにかく好きで好きでたまらないそうだ。サムもその人にとても共感できて、あの、ゲーム内のキャラクターの動きがすごーーーーーーくゆっくりな感じがたまらないらしい。ゲームだけでなく、映画も、DVDではその前にある他の映画の紹介も全部飛ばしてすぐに本編が見れるけど、昔のビデオテープはいつ本編が始まるかわからないから、飛ばさずにずっとそれを見る、その「間」がよかったと。今はすべてが便利すぎて、ちょっとでもパソコンが時間がかかるとすぐにイラっとする。

サム、オタクっぽーい。でも、初めて会った翌日にこんなことを語ってくれるところはかわいいと思った。

いよいよ国境に近づいてきた。ドキドキする。たくさんブースがあるが、どのオフィサーも顔つきが厳しい。

私たちの車が並んだブースには気むづかしい顔をした若い女性オフィサー。パスポートを全員分渡すと、私たちがどういう関係か聞いてきた。緊張した面持ちのデビ男は

「えーっと、妻に初めて会ったのは約10年前にテキサス州で・・・」と答え始めた。

すると、オフィサーがちょっと待って、と遮った。「詳しい馴れ初めまではいらないですよ。」とチャーミングな笑顔で言ったので、私たちもみんな同時に笑った。家族、スカンジナビアからの友達で旅行していること。コンサートが二つあることを伝えたら

「オッケー。楽しんできてください。」

とすんなりカナダ入りを認められた。WOW!!!絶対止められると思っていたのであまりのあっさりさに拍子抜け。でもよかったー。


2017年11月25日土曜日

カナダ珍道中DAY1

7人乗りのバンで蘭を学校まで迎えに行くと、他の子供達も「何事か」といった顔で私たちを見ていた。助手席に乗っているミシェルは赤髪のドレッドロックにサングラス、ビートルズが着ていたような赤い制服を纏っていてとにかく目立つ。

ミシェルは蘭とも初対面だが、クレアと蘭は蘭が4歳のときに家族でローロッパを旅したときに一度会っている。7年ぶりの再会でクレアはちょっとウルウルしていた。

さて、蘭がポーの横に座って、いよいよ出発だ。

シアトルまでかなり渋滞が予想されるので、到着は夜の9時くらいになるだろう。

しかもシアトルで、もう一人デビ男の友人をピックアップすることになっている。デンマーク人の青年サム。彼は数ヶ月前にお父さんが他界し、お父さんの遺産を受け継いだので、それを使ってお父さんの親戚を訪ねるのと、ちょっとした冒険を兼ねてアメリカを訪れているらしい。同じくデンマーク人のクレアもサムに会うのを楽しみにしているようだ。

すでにぎゅうぎゅう詰めのバンにもう一人旅人が加わって、スペースはどうなるんだろうと気になったが、特に誰も心配していないようだった😅

バンの中では、ゲスト達には申し訳なかったが、ポーが大好きなMusic TogetherというCDをずっとかけさせてもらった。ポーはとにかくこのMusic Togetherが流れていさえすれば車の中でハッピーでいてくれる。長時間の運転の場合は必ずこのCDを持っていくことにしていて、日本に行った時も持って行った。

ただ、ミュージシャンのミシェルにとってはこの子供向けのCDを3時間も繰り返し聴かされることは拷問に近かったようで、音楽を変えたいと言い始めた。でも案の定、変えるとすぐにポーが泣き始めてしまった。しかたなく元のCDへ戻す。すぐに泣き止んだ。ということで、ミシェルは仕方なくヘッドホンをして他の音楽を聴くことにしたらしい。

途中で何度か休憩して、やっとシアトルに着いた。ダウンタウンのホテルで待っていたサムと無事に合流。彼も当然スーツケースを持っていたので、バンは足が動かせないくらいにすし詰めになってしまった。

サムはとても物静かで、ちょっとオタクっぽい感じの人。クレアとミシェルとは正反対の雰囲気だ。これに更に賑やかな人が加わったらどうしようと私は本気で恐れていたので、サムのような人で本当に安心した。

シアトルからもう30分だけ運転して、エベレットという市のホテルに宿泊。3日ぶりに家族だけの時間とスペースが持てるのは嬉しい。

さて明日いよいよカナダの国境を超える。デビ男はカナダの国境を超える時、移民局の別室に呼ばれて最低一時間は待たされることが定番になっている。私たち家族もずっとその犠牲になっている。デビ男は過去に、カナダの反戦デモで歌って逮捕されたことがあるからだ。

今回はインターナショナルなチンドン屋みたいなグループで国境を超えるので、果たしてどうなるのだろうか。


2017年11月24日金曜日

ハウスゲストの到着

スカンジナビアからデビ男の友達が到着して3日目、私たちのロードトリップが始まる。7人乗りのバンをレンタルして最終目的地はバンクーバーアイランドのビクトリア。何度か行ったことはあるけど、とにかく綺麗な街だ。バンクーバーとビクトリアでデビ男のコンサートがあるので、それとバケーションを兼ねてみんなで旅行をするというわけだ。

友達の一人はデンマーク人のクレア。もうすぐ70歳だが元気モリモリ、笑い声がアパート全室に届きそうなくらい迫力のあるお母ちゃん的キャラ。デビ男とはもう15年以上の付き合いだ。もう一人はスウェーデン人のミシェル。デビ男の音楽仲間で、美人で才能あふれる将来有望なミュージシャンなのだが、性格はかなり自由奔放でいつもおちゃらけており、小学4年生的キャラ。

二人とも賑やかな上に背が高いので、存在感は満点。アパートはますます狭く感じる。いつも誰かが歌ったり楽器を弾いていてエキサイティングなのはいいのだが、私はだんだんちょっと静かなところへ籠りたい気分になった。

ポーも環境がガラッと変わったので、最初の二日間はなかなか私の側を離れられずずっとまとわりついた状態。お昼寝も短かかったり、夜たくさん起きたり、色んなところで影響が出た。

でもさすが児童心理学者のクレア。ポーのハートをすぐに掴んで、3日目にはクレアとポーだけで外に散歩にも行けるようになった。

金曜日に蘭の学校が終わる時間に合わせて、いざ出発!今日の目的地はシアトル。大きなバンだから、すごくスペースに余裕があるのかと思ったら、全員のスーツケースにギターが2本、ポーのベビーカー、一番後ろにポーと乗った私は前も見えないくらいにぎゅうぎゅう詰めのバンになってしまった。

このロードトリップ、いったいどんな具合になるのだろうか。

2017年11月20日月曜日

不思議なリス

アメリカに初めて来た時、そこらじゅうにいるかわいいリスに感動したものだった。友達とはしゃいでリスの写真を撮っていたら、通りすがりのアメリカ人が「リスがそんなに珍しい?」と不思議そうな顔で言ったのを覚えている。

今はもうここに長く住んでいるのでリスを見ても何とも思わなくなった。逆に日本から来た友達や両親がリスの写真を撮っていると、「リスがそんなに珍しい?」と思ってしまうから、我ながらアメリカナイズされ具合が甚だしい😱

アメリカでリスはカラスと同じくらいの頻度で見かける。木登りが好きで、どんぐりなどの木の実を大きな音をたてて食べている。たまに電柱にも登って電線の上をサーカスのように渡っているのも見かける。

人が近づこうとすると必ずトコトコトコと逃げていくのが普通なのだが、先日はとっても不思議なリスを見かけた。あちらの方から、近づいてきたのだ。まだ小さい子リスだった。

すごく至近距離まで来て、ポーの方を見ている。ポーはとっても嬉しそう。手を伸ばすとちょっと後ずさりしたけど、また後ろから付いてくる。




私たちは通りを渡って反対側に行った。するとそのリスもやっぱり付いてきた。常に1、2メートル後を追いかけてくる。

ポーが猿の帽子を被っているので、それで仲間と思って近づいてきたのかな。ママとはぐれたのかな。お腹が空いているのかな。

あんまりしつこく来るので、うちまで来られたらどうしようと考えていたところで、私たちと反対方向から女性が歩いてきた。するとそのリスはトコトコトコと今度はその女性を追いかけ始めた。ただの人懐っこいリスだったようだ😅

あれからあのリスはいったいどうなったんだろう。まだこの周辺にいるはず。また会いたいな〜。